ひとりごと

若手フリーランスの悩み  初心者の心がわからなくなった訳

こんにちは。

今回は、20代のフリーランスの愚痴を聞いた時のお話をしたいと思います。

この方はいわゆる情報商材屋さんで、年収数千万円稼ぐすごい人です。年に数回、

情報商材を販売する人の育成をするためのセミナーを開催され、今年春には会社を立ち上げられたそうです。過去のセミナーからは年収1000万円を超える人を何人も輩出し、その方々もそれぞれ情報商材屋として活躍されているとのことでその筋では有名な方です。

セミナーに対するクレームが多い!

私「こんにちは、御商売はいかがですか?」

A氏「最近、クレームが多くてね~、困ってるんだよ。」

クレームとは、セミナ―開催案内のレターに対して内容と違うとか、そもそも稼げないといったものだそうです。

そこで私はいくつかの質問のうち特にこの質問について詳しく聞いてみました。

・セミナー内で課題は出されていますか?課題の提出率はどうですか?

・セミナーの内容は同じですか?

A氏「そう言われてみればそうだね~、確かにそれも困ってるんだよ。」

A氏「課題の提出率が100%は無理でも、せめて90%くらいには持ってきたいよね。」

その方は生徒さんの進捗度に合わせて、課題を出し、提出されたものを添削、指導されています。しかし、私の指摘通り、その課題の提出率が年々低下しているとのことです。

その方は今のポジションに到達するまでにご苦労をされたそうです。最初は全く稼げない日々が続き、アフェリエイト、ブログ、せどり等ありとあらゆるネットビジネスに手を出されたそうですが、今の情報商材ビジネスに出会ってからは月に数千円、数万円、数十万円と徐々に売り上げを伸ばしていかれたそうです。

その体験からくる内容を数回に分けてセミナー内で生徒さんにお教えになられました。

第一回の生徒さんは冒頭にもありましたように、定着率も高くほぼ100%に近い状態で課題とこなしてくれたそうです。結果として、その中のほとんどの方が年収数百万円以上を稼ぐ人となり巣立っていきました。

では、2つ目の質問についてはどうか?

セミナーは回を追うごとにテキストを改訂し、ご本人の体験、市場の移り変わり、新しい商材について追加していったそうです。一方で指導者である立場から、商売に対するマインドも付け加えていきました。

会話の中で私が最後に質問したことは

私「商売に対してのマインドは最初はお持ちではなかった?ご経験を重ねられる中で徐々に意識されるようになったのではないですか?」

すると

A氏「全くその通りです。駆け出しの時はがむしゃらでした。良くお分かりになりましたね。」

と・・・・

おわかりでしょうか?

最初のころは自身の体験、具体的にとった行動について事細かに説明し、指導した・・・

それが年を追うごとに省略化され、ビジネスのマインドが根本であるというように説くようになった、またそれも具体的な言葉から抽象的な言葉になっていった・・・・

私はこう結論付けてその方にお話ししました。

A氏「最近、初心者の気持ちが分からなくなったかも・・・・」

とポツリと仰いました。

私はもう50歳になりました。会社でも管理職という立場から何人もの新卒者を見て、後進の育成にあたってきました。その中で感じたことは、「わからない人の立場に立って指導する。」ということです。商売も同じです。消費者の立場に立った物作り、売り方をしなければならないのと同様です。

その方はまだ大学を卒業して間もなく、就職することなく現在の御商売をされており、社会人として組織に入ることなく上司先輩から指導されることなく、現在に至っている。つまり何の教育も受けずにたたき上げで今のポジションに到達し、会社を立ち上げたところで社会人の上司の部下に対する悩みをお抱えになったということです。

同じやり方、具体性がハッキリしていればよいのですが、まずいのは抽象的であったり精神論が主体になると、経験の浅い人たちにとっては、馬の耳に念仏になってしまうのです。

もう一つ言えることは経験が長くなればなるほど自身の若かった頃、苦労してきたことは

サラッと流して、その同じ失敗をしないように対策ばかりに主眼を置いてしまうことにあるのだと思います。失敗をさせたくないのは私も同じですが、その失敗により学んだことは数多くあるはずで、なぜその失敗をしてしまったか、修正するために何をしたか?

解決策は何通りあったのか?失敗の結果得られたものは何だったのか?ということについて事細かに教えなければなりません。

でもそんな時間はないですよね。

私は最後にこう言いました。

初心者には初心者にしかわからないことがある。」と

それは言い方が悪いですが、三流は一流からは学ぶことができない、つまりレベル差がありすぎて一流が何を話しているのか理解できないのです。初心者にとって一番良いことは少し先を進んでいる中級者から学ぶことが最適であると。

最後にその方には、

「セミナーのオリエンテーション等で自身のマインドについてお話になるのは良いことですが、あとはお弟子さんにお任せになってはどうですか?」

と進言しました。

随分ご納得されたようでした。

最近、フリーランスの方が増えています。同機は普通の社会人になりたくないから、自由になりたいからと。しかし会社を起こし組織を作り上げると結局は普通の会社に勤めるのと同様な悩みを持ってしまうのです。

それが苦痛であれば部下に任せる、あるいは一人で商売するしかないのです。

私も色々と考えさせられる、良い経験になりました。

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